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10月28日の物語

3 日前
読了時間: 2分

「馬ですか?」


十五問目にして、ようやく核心を突く質問が飛び出した。


水曜日のラウンジでは、いっちー、せいと、りのと友人たちが「無知ネーター」という不思議なゲームに挑戦していた。


普通のアキネーターとは逆に、お題を決めるのは、その分野をよく知らない人。

今回はディズニーに詳しくないいっちーが、白い馬のキャラクターを選んだ。


「それは動物ですか?」

「そのキャラクターはオスですか?」


みんなは質問を重ねるが、なかなか答えにたどり着かない。

残された質問は、あと一つ。


そこで出たのが、あの「馬ですか?」だった。


それまでの答えを一つずつ繋ぎ合わせ、ついに正解へ。

十五問を使い切ってたどり着いた瞬間、ラウンジには歓声が広がった。


一方、せいとは二本の脚本を書かなければならず、みんなにアイデアを求めていた。


流行りの言葉や歌、人気のアプリ。

誰かが話題を出すたびに、せいとの頭の中で新しい物語が動き始める。


りのといっちーも張り切って提案したものの、すでに書いたことのある内容だったり、せいとにはよくわからなかったりで、ことごとく却下されてしまった。


それでも会話は止まらない。


あれはどうだろう、これは使えるかもしれない。

そんなやり取りを続けるうちに、必要だった二本に加え、さらに二本ほどの構想まで生まれていた。


思いがけない収穫に、せいともみんなへ感謝を伝えた。


考えてみれば、無知ネーターも脚本作りも、少し似ていた。


最初から答えを知っている人はいない。誰かの一言を手がかりに、少しずつ形を見つけていく。


ただし、ゲームでは最後の一問が正解を導いたのに、脚本では、りのといっちーの案が最後まで採用されなかったのが、なんともおかしかった。


それでも、思いついたことを気兼ねなく口にできるから、次のアイデアが生まれる。


知らないものを一緒に考え、まだない物語を一緒に探す。


十五問目でようやく見つかった白い馬も、せいとの頭に生まれた新しい脚本も、誰かと話していたからこそ出会えたものだった。


気づけば、あっという間に夜が更けていた。


答えが見つかった嬉しさと、まだ形になっていない物語への期待が、穏やかなラウンジに残っていた。


 
 

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