10月6日の物語
更新日:10月10日
「体験型演劇を何でも作れるとしたら、何を作りたい?」
くぼりおのそんな問いから、この日のラウンジには、まだどこにもない物語がいくつも生まれていった。
集まったマキ、しおん、くぼりおは、全員がイマーシブ作品への出演経験者。そこでまずは「良いイマーシブ俳優とは?」について語り合うことに。
正確なタイム管理、安定したメンタルと体力。それぞれが実際の経験から意見を出し合い、友人たちにも好きな作品を聞いてみると、「世界観やセットが作り込まれていると没入しやすい」という声が重なった。目に見えるものすべてがその世界の一部であること。その大切さを改めて知っていく。
そこから話は、自分たちなら何を作りたいかへ。妖怪が登場する幻想的な世界、意外と少ないコメディのイマーシブ。誰かの「やってみたい」に、次々と想像が重なっていった。
そして、話すだけでは終わらないのがこの日のラウンジだった。
マキの友人が即興演奏をできると知ると、くぼりおが「みんなでインプロをやろう!」と提案。
お題は、くぼりおの友人が考えた「田舎の林の奥にある洋館から始まる物語」。
幼馴染三人から始まった即興劇に、その場で生まれる音楽が緊張や驚きを加えていく。演じる人、音を奏でる人、展開を見守る人。
最後はずっと物語を見届けていた友人のひと言で締めくくられ、気づけばラウンジにいた全員でひとつの物語を作り上げていた。
語って、考えて、それならやってみようと実際に遊んでみる。
そんなことを繰り返していたら、終了のアナウンスに「まだ話してんだー!」と言いたくなるほど、あっという間に時間は過ぎていた。
この日、語り合った「作ってみたい世界」は、まだ想像の中にしかない。
けれど、誰かの一言から物語が始まり、みんなで続きを作れたこの夜そのものが、その小さな始まりだったような気がした。
