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12月28日の物語

2025年12月29日
読了時間: 1分

年内最後、と誰かが言った途端、ラウンジの灯りが少しだけやわらかく見えた。


りのも、ささみも、たいがも、かりんも、そこにいるだけで肩の荷が落ちるような顔をしていて、実家の夜みたいな安心感が部屋に満ちていた。


たいがが「年賀状を書く!」と宣言すると、みんなが笑いながら便乗する。

机の上にペンが増えて、漢字に悩む声や、近況をどう書くかの沈黙が交互に訪れる。

書き損じさえ、今日の思い出の端っこになった。


その流れで、誰からともなく「マダミスやる?」が始まって、ラウンジにいた全員が自然と輪になる。

疑うふりをして、信じたい顔をして、些細な言い間違いに大きく笑う。


さらに、かりんの友人がオリジナルのミュージカル台本を持ち込むと、今度は役を分けて声に出して読む。上手い下手じゃなく、声が重なるだけで場が温まっていく。


のんびりしているのに、ずっと一緒に何かをしていた夜。

年の終わりは静かで、でも確かに賑やかだった。

 
 

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