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3月10日の物語

3月11日
読了時間: 2分

この日のラウンジは、声と言葉をめぐる夜になった。


きっかけは、ささみの一言。

「前にWeb広告のナレーション録りをしたとき、アクセントをたくさん直されて大変だったんだよね。」


その話を聞いて、みずきちのアクセント講座が始まった。


日本語のアクセントには頭高型・中高型・尾高型・平板型の4種類がある。

さらに細かく分けると、まだまだ奥が深いらしい。


住民も友人も初めて聞く単語ばかりで、みんな興味津々。


「じゃあ、この言葉は何型でしょう?」


みずきちが出題すると、みんなで考えながら答えていく。

普段は何気なく話している言葉にも、ちゃんとルールがある。

そんな発見に、みんなで感心していた。


アクセントの話から、そのままボイスサンプル作りへ。

ささみとえさっしーが「ボイスサンプルを作りたい」と言い出したのだ。


まずは台詞を考えるところから始まる。


ここでも、みずきちの講座が続く。

ボイスサンプルはただ台詞を読むだけではなく、

相手がいる情景が見えること、そして感情の幅が見えることが大事だという。


友人たちにも相談しながら、2人は台詞を考えていく。


その中で、ささみがなぜか男役をやると妙にハマることが発覚。

それを見て、みずきちが一言。


「おまえはイケメンになれ。」


ラウンジに笑いが広がった。


一方、えさっしーが作ったのは

“オネエの歯医者”という不思議な設定の台詞。


簡易防音室に入り、みんなの前で収録する。


読み終わったあと、恥ずかしくなったのかえさっしーはなかなか防音室から出てこられない。

その様子もまた、みんなの笑いを誘っていた。


ボイスサンプルの台詞を読んだあと、えさっしーがぽつりと言う。


「こんな青春したかったなあ。」


そこから話題は恋愛へ。


ゲーム好きのささみとみずきちは

「それならギャルゲーやってみたら?」と提案する。


えさっしーはすぐにスマホでゲームを見つけ、ダウンロード。

みんなで見守りながらプレイしてみると——


あっという間にBAD END。


その展開に、ラウンジは大きな笑いに包まれた。


ちょうどその頃、ささみの友人が恋バナを始め、そのままみんなで恋愛トークに花を咲かせる。


誰かの挑戦を、みんなで手伝う。

その空気がラウンジに広がっていた。


初めましての友人同士でも自然と会話が生まれていく。

声を出し、言葉を考え、笑い合う。

そんな賑やかで前向きな時間が、ゆっくり流れていた。

 
 

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