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3月9日の物語

3月10日
読了時間: 3分

この日のラウンジは、遊びと物語が交差する夜だった。


最初に始まったのは、うめしゅーが持ってきた謎解き。

みんなでテーブルを囲み、1つずつ問題を解いていく。


順調に1から4まで進んだところで、思わぬ事実が発覚する。

どうやら、この謎解きは途中で携帯との連携が必要だったらしい。


説明書をよく読まずに始めていたことに気づき、りのとせいと、そして友人たちが思わず頭を抱える。


それでも諦めず、うめしゅーからヒントをもらいながら考え続ける。

少しずつ糸口が見えてきて、最後の答えにたどり着いた瞬間、ラウンジには大きな達成感が広がった。


「ああ、解けた!」


そのときの満足感と幸福感は忘れられないものになった。


謎解きの余韻のまま、今度はエチュードへ。

舞台は「深夜のコンビニ」。


りのとせいとは夜勤のアルバイト。

そして、2人は同じ女の子を好きになってしまっている。


友人たちにもお客さん役として参加してもらい、少しずつ物語が形になっていく。


話の中で、好きな子はいつもカレーを買っていく、という設定が生まれた。

その流れで、せいとが突然叫ぶ。


「カレーになりたい!!!」


あまりに真っ直ぐなその一言に、ラウンジにはやわらかな笑いが広がった。


一度シーンを終えたあと、うめしゅーからフィードバックをもらう。


それぞれの苦手なところや、新しい可能性。

それを踏まえて、もう一度同じ設定で演じてみる。


同じコンビニ、同じ恋の話のはずなのに、少しずつ違う感情や展開が生まれていく。


その場の呼吸を合わせながら物語が立ち上がる時間は、どこか不思議で、そしてとても楽しい。


最後は、うめしゅーとりのが同じ題材で演じてみる。


同じ夜。

同じコンビニ。

同じ恋。


それでも、演じる人が変わるだけで、まったく違う物語が生まれる。


それぞれの想いが重なって、一つの世界が形になっていく。


その面白さを、みんなで改めて感じた時間だった。


夜の最後は、ボードゲーム。


うめしゅーが持ってきたのは、非売品のゲーム。

カードを使って物語を作っていくものだった。


出てくる単語がどんどん予想外の方向に広がり、話は二転三転していく。


しかし最後は「呪いの神話」というキーワードが登場し、不思議なほどきれいに物語がまとまった。


その様子を見ながら、うめしゅーは少し得意げな顔でつぶやく。

「これ、稽古にも使えるな。」


この日は、演じる人も、参加する人も、見ている人も、みんなの熱が同じ場所に集まっていた。


誰かが始めたことに、誰かが乗っかり、そこからまた新しい何かが生まれていく。


ラウンジには、一緒に作品を育てていくような、あたたかな空気が流れていた。

 
 

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