1月28日の物語
- 1月29日
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この日のラウンジは、笑い声が先に居場所をつくっていた。
はるき、いっちー、たいがと友人たち。
誰かが描き始め、誰かが覗き込み、気づくと「うろ覚え」が積み重なっていく。
始まったのは、うろ覚えお絵描き選手権。
知っているはずなのに描けない、描けないのに分かってしまう。
バイキンマンや出木杉くんが、記憶の端っこから引っぱり出されては少し歪む。
「うわー!それっぽい!」「特徴捉えてる!」という声が飛ぶたび、正解よりも過程が楽しくなって、気づけば一時間が過ぎていた。
その流れで、はるきが笑いながら言う。
「いっちーとたいがの芝居を見てみたいから、おれが当て書きするよ」。
当て書きされたのは、修学旅行の夜。
「ねえねえ、まだ起きてる?」
たいがの一言で、いっちーが目を覚まし、2人の掛け合いが始まる。
はるきを起こそうと画策するも、最後は「うるせえ!早く寝ろ!!」とはるきに一喝されて幕引き。
友人たちは「いつもの2人と変わらないじゃん!」と笑って、その言葉が一番の褒め言葉みたいだった。
輪は自然にいくつもできて、ひとりぼっちが生まれない。
特別なことをしなくても、ただ一緒にいて、描いて、演じて、笑う。
まったりとした時間が、確かに居心地のよさを残していった。
