2月24日の物語
この日のラウンジは、静けさと賑やかさが、交互にやってくる一日だった。
えさっしー、なつ、みずきち、りの。
そこへ友人たちが入れ替わり立ち替わり顔を出し、
空気はゆるやかに形を変えていく。
みずきちが、今度JKの役をやるという話から、
「現代JKの研究」が始まった。
ところが出てくるのは、
「エンジェルブルーの中村くん好きだった〜!」
「ショッパーはあそこのブランドが可愛かったよね!」
なぜかそれぞれの高校時代の思い出ばかり。
懐かしさに花を咲かせながら、
「結局、時代ってまわるよね」という結論に落ち着く。
それでも、“今”のJK像はつかめないまま。
わからないままなのも、少し面白かった。
JKを知ろうと、TikTokを撮ろうという話になる。
その流れから、今度はダンス練習へ。
流行りの振り付けをみんなで覚え、
なつの友人からロックダンスを教わる。
足の運び、手の角度、リズムの取り方。
最初はぎこちなくても、だんだん身体が音に追いついていく。
最後は、友人たちの即席ビートに合わせて披露。
ラウンジが一瞬、ダンススタジオに変わった。
夜が深まると、お酒の話題に。
えさっしーとみずきちはビール一筋。
「他のお酒も知りたいよね」という一言から、
突然のバー・エチュードが始まる。
照明をオレンジ色に落とし、空気を少し暗くする。
ラウンジは、まるで本物のBARのようになった。
マスターはなつ。
釣り人のような服装から、店名は『BAR OIL SARDINE』に決定。
友人の悩みを材料に、ランダムな単語を組み合わせて生まれたカクテルは
「camera rainbow taiya orange」
(カクテル言葉:まだ見つけてないだけ)
なつは他にも迷言を生み出し、
「バリア解除、確認」
と放つと、その絶妙にカッコダサい響きが刺さり、
友人の笑いを誘う。
しっとりムーディーな空気のはずなのに、結局どこか可笑しい。
静かな時間と、突き抜ける明るさ。
入れ替わる友人たちとともに、ラウンジは何度も表情を変えた。
研究も、ダンスも、バーも。
全部が混ざり合って、この日の物語になっていった。
