2月26日の物語
この日のラウンジは、学びと笑いが同時進行していた。
つばさ、せいと、いっちー、えさっしー。
そして各々の友人たち。
どこからも声が聞こえる、にぎやかな夜だった。
つばさの「パントマイムを習得したい」という一言から、即席講座が始まる。
講師はえさっしー。
壁の押し方、空間の捉え方、重心のかけ方。
言葉で説明しながらも、やはり最後は身体で見せる。
すぐにコツを掴んだつばさが、「みんなで壁をやろう」と提案する。
友人も住人も一列に並び、同時に手を前に出す。
そこには、確かに“何か”があった。
ラウンジに巨大な透明の壁が出現する。
誰も触れていないのに、全員が同じものを押している。
その光景が可笑しくて、でも少し誇らしかった。
流れはそのまま、せいとのカメラワーク講座へ。
えさっしーが「動画を撮る技術を学びたい」と言い、得意分野のせいとが先生になる。
演者はつばさといっちー。
友人たちは同じ空間を共有するエキストラ。
テーマはまさかの“不倫の恋物語”。
照明を薄暗く落とし、カメラが回る。
せいとはアングルや距離感、視線の抜き方を丁寧に教える。
えさっしーは真剣に構図を研究する。
けれど芝居の内容は、どこかズレていて、友人たちは笑いを堪えるのに必死だった。
技術は本格的、内容はシュール。
そのアンバランスさが、このラウンジらしい。
そして突然、つばさのクイズ大会が開幕する。
第一問。
「つばさのお母さんの名前は?」
ラウンジが一斉にざわつく。
ヒントは「◯◯子」。
そこからボケ回答が止まらない。
真面目に推理する者、完全にふざける者。
つばさのツッコミが響くたび、笑いが何重にも重なっていく。
いつしかラウンジ全員が参加する白熱戦になっていた。
たくさんの友人がいて、至る所で笑い声が生まれている。
学んで、演じて、ボケて、突っ込んで。
この日のラウンジは、表現も遊びも区別なく混ざり合う、にぎやかで自由な空間だった。
