2月7日の物語
- 2月8日
- 読了時間: 2分
「りの」と「えさっしー」の誕生日会を控えた前夜。
ラウンジには、少し早めの誕生日ムードが静かに広がっていた。
みやびとれみーが飾り付けを考えているところへ、えさっしーがやってくる。
ほどなくして、えさっしーの友人も合流し、自然な流れで準備が始まった。
本来なら祝われる側のえさっしーが、誰よりも率先して風船を膨らませている。
「主役なのに一番動いてるね」と言われても、手は止まらない。
初めて使う自動風船空気入れに、音が鳴るたび少し身をすくめながら、それでも笑って続けていた。
風船が増えるにつれ、ラウンジの空気も少しずつ色づいていく。
試行錯誤の末に完成したバルーンタワーとフォトスポット。
主役のためのはずの飾りなのに、作っているこの時間そのものが、もうお祝いだった。
ひと息ついたところで、みやびが「誕生日ソングを作りたい」と言い出し、えさっしーの友人が歌詞に組み込むワードを考える。
ワードを受け取ったみやびはスマホを操作し、音と言葉を組み合わせていく。
出来上がったのは、えさっしーとりののためのオリジナル誕生日ソング。
歌詞の中に響く
「えさっしー!」「りの!」
というコールが耳に残り、れみーは自然と身体を揺らし、気づけば振り付けまで考えていた。
名前が呼ばれるたび、場の中心がやさしく定まっていく。
ほどなくして、いっちーとさのちゃんが友人を連れて帰宅する。
人数が増え、笑い声も重なっていった。
総勢10人で始まったのは、お題をすべて「ニャン」だけで表現するゲーム。
同じ言葉なのに、強さも速さも感情も違う。
意味が伝わっているような、いないような、その曖昧さが可笑しくて、笑いが途切れない。
ひと区切りつくと、みんな自然に思い思いの時間へ散っていく。
ゲームを続ける人、ジャグリングを練習する人、楽器を手に取ってセッションを始める人。
過ごし方は違っても、空気は緩やかにつながっていた。
和やかで、賑やかで、笑顔の多い夜。
誕生日会前夜のラウンジは、静かに、あたたかかった。
