2月9日の物語
- 2月10日
- 読了時間: 1分
ラウンジには、稽古前の少し真剣で、でもどこか遊び心のある空気が流れていた。
いっちーが、俳優としてのこれからをうめしゅーに相談すると、返ってきたのは少し意外な提案だった。
「じゃあさ、みんなで“いっちー”を作ろう」
集まっていた友人たちから、趣味や家族構成、性格の断片が次々と集められ、新しい人物像が立ち上がる。
名前まで変わり、“カリスマスター”になったいっちーは、堂々としているのにどこか迷走していて、その姿に笑いが起こる。
うめしゅーはいたずらっぽく笑いながら、対談相手として“カリスマせいと”を誕生させるが、なぜか役どころはカリスマ家事手伝い。二人の対談エチュードは、真剣さと可笑しさが同時に転がっていた。
続いては「ゲットワイルドエチュード」。
どんなラストでも、あの曲が流れれば名シーンになるらしい。
すれ違い続ける遊園地の先輩後輩、途中でお母さんになってしまう役者。最後に音楽が流れるたび、なぜか納得してしまう自分たちに、また笑う。
夢中になっているうちに、前日の誕生日会の片付けを忘れていたことを思い出す。
風船を片付けながら、話しながら、笑いながら。
ラウンジはこの日も、稽古と日常が自然に混ざり合う場所だった。
