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3月13日の物語

  • 3月14日
  • 読了時間: 3分

この日は、ラウンジがいつもより少しだけ特別な空気に包まれていた。

3月生まれの さのちゃん・なつ・みずきち の合同誕生日会の日だった。

ラウンジには風船が飾られ、友人たちも集まり、自然とお祝いの輪が広がっていく。


最初に始まったのは、さのちゃんによる 「魂の命名講座」。


みずきちが連れてきた白い犬のぬいぐるみに、みんなで名前をつけることになった。

いくつもの案が出る中、最後に残ったのは


「おもち」

そして

「重々 業(かさねがさね ごう)」。


かなり雰囲気の違う二択だったが、僅差でさのちゃん案の「重々 業」が採用された。


しかし、どうしても「おもち」を諦めきれないみずきちのために、最終的に名前は 「重ち」 に決定。

みんなが納得する形で、白い犬は新しい名前を手に入れた。


次に始まったのは、突然のダンス講座。

なつが「イベントでダンスをするんだけど踊れないんだよね」と打ち明けると、

ささみとみずきちが講師になり、即席レッスンが始まった。


最初は練習用の 0.7倍速 の音で踊っていたが、

ささみコーチがぴしっと言う。

「もう0.7に頼らず、等速で踊りなさい!」

その言葉に背中を押され、なつは等速で挑戦。

何度か繰り返すうちに、しっかり踊れるようになった。

それを見ていたせいとが

「すご〜い」

と、とても軽いトーンで褒めたのもまた面白く、ラウンジに笑いが広がった。


その後、話題は思いがけない方向へ。

「自分を動物に例えるなら何?」

ペンギンはあざとすぎる。

シマウマは狙いすぎている。

そんな議論が次々と飛び交い、いつの間にか小さな討論会になっていた。


最終的にたどり着いた結論は、

「カンガルーが一番親しみやすい」。


これから誰かに「動物に例えると?」と聞かれたら

「カンガルー」と答えよう、という謎の共通認識が住民たちの中で生まれた。


夜が深まる頃、なつが白い紙を持ってくる。

「みんな、これに描いて!文字でも絵でも!」

ラウンジにはすでに風船の飾り付けがされていたが、そこにさらに絵やメッセージを飾ろうという作戦だった。


栗まんじゅうのイラスト。

ナンジャモンジャのようなキャラクター。

リアルな五郎丸の絵。

さらにはN'chiの住所を書いた人まで。


描くものはバラバラなのに、「これかわいい!」「それ何?!」とあちこちから声が上がり、ラウンジの空気が一つになっていく。


誕生日という理由があるからか、いつもより少しだけ笑顔が多い夜だった。


この日は、主役の3人がやりたいことを中心に過ごす時間。

でも、その楽しさは自然と周りにも広がっていく。


気づけば、来ていた友人たちもみんな満足そうに帰っていった。


笑い声と、風船と、たくさんの名前や絵。

ラウンジには、この日のお祝いの余韻が、やわらかく残っていた。

 
 

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