3月7日の物語
- 4 日前
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この日のラウンジには、気心の知れた空気がゆったり流れていた。
いっちー、せいと、さのちゃん、かりん。そこへ友人たちも集まり、自然と輪ができる。
最初に始まったのは、絵しりとり。
ルールは「わ」から始まり「ほ」で終わること。
軽い遊びのはずだったのに、描かれていく絵はどれも妙に上手い。
「こんなに画力あったっけ?」と笑いながら続いていく。
途中、トランプのマーク「♣︎」が登場したところで議論が起きた。
これは“クラブ”なのか、それとも“クローバー”なのか。
大した問題ではないのに、みんな真剣に考えて、そして笑う。
その時間そのものが、なんだか楽しかった。
次に始まったのは、さのちゃん考案のゲーム。
「真顔で目を見つめ合いながら、面白い単語を言う」というもの。
目を合わせるだけで、もう少し笑いそうになる。
誰かが言葉を発すると、こらえていた空気が崩れる。
長い言葉が面白いのかと思いきや、「鶏しそ巻天ぷら」よりも「ちから」のような短い言葉の方が不思議と破壊力がある。
それぞれの笑いのツボが少しずつ分かり、その後の会話もどこか弾んでいった。
夜が少し落ち着いたころ、友人から恋愛相談が持ちかけられる。
いっちー、せいと、かりん、さのちゃん。
それぞれが自分なりの言葉で、どうしたらいいかを考える。
すぐに答えが出る話ではないけれど、それでも誰かが真剣に聞いてくれる時間は、きっと意味がある。
「また進展があったら報告するね」
そう言って、友人は笑顔で帰っていった。
この日はみんな顔見知り。
それぞれの友人同士が好きなように話したり遊んだりしていた。
それでも、誰かが何か面白いことを始めると、自然とみんなの耳がそちらに向く。
笑いが広がり、また静かな時間が戻る。
ゆったりとした空気の中で、ラウンジにはあたたかな時間が流れていた。
