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6月13日の物語

6月14日
読了時間: 2分

ラウンジには、休日らしいゆるやかな賑わいが広がっていた。


面白いネタや新しい引き出しを増やしたい。


そんな話から、その日はボードゲーム棚を眺めるところから始まった。


せいと以外は邦楽にそこまで詳しくないということで、まず選ばれたのは『HITSTER』だった。


流れてくる曲を聴き、その曲名やアーティスト、発売年を予想して年代順に並べていく。


聞いたことはあるのにタイトルが出てこない曲。

そもそも初めて聴く曲。

世代によって知っている曲が違うことも面白くて、

「あー!これ絶対知ってる!」

「誰だっけ!?」

そんな声が何度も飛び交った。


最初は新しい知識を増やそうという気持ちだったのに、気づけば全員が真剣な顔になっている。


ゲームは不思議だ。

遊びながら、いつの間にか本気になってしまう。


続いて友人のひとりが『インサイダーゲーム』をやりたいと言い出した。


ところが、せいと、いっちー、けんじ以外はほとんどルールを知らない。


質問がなかなか出てこなかったり、推理が思うように進まなかったり。


その結果、インサイダーが驚くほど分かりやすくなってしまった。


インサイダー役になったいっちーとせいとは、

「このインサイダー難しすぎる!」

と頭を抱える。


隠れるはずなのに隠れられない。


そんな予想外の展開に、ラウンジは笑いに包まれていた。


ゲームがひと段落すると、今度は自然と趣味の話になった。


それぞれが好きなことを語り合い、知らないジャンルのクイズを出し合う。


その流れで、けんじといっちーの話題はウルトラマンへ向かっていった。


二人は楽しそうだったが、周りは少し置いてけぼりになる。


すると、

「どうしたら知らない人にも面白く伝わるかな」

という話になった。


そこで二人は、ただ知識を語るのではなく、エピソードとして話してみることにした。


ウルトラマンの出来事をまるで昔話のように語り、時には大げさに、時には芝居のように。


すると、それまで知らなかった友人たちも自然と笑い始める。


好きなものを語ることと、相手に伝えることは少し違う。

でも、その間を埋める工夫こそが面白いのかもしれない。

知らない世界だったはずなのに、気づけばみんなが耳を傾けていた。


ゲームをして、笑って、好きなものを語る。

特別な出来事ではないけれど、それぞれが少しだけ自分の世界を持ち寄った一日だった。


そしてラウンジには、誰かの好きなものを「面白いね」と受け取ってくれる人たちの、やさしい空気が静かに流れていた。

 
 

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