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7月23日の物語

7月24日
読了時間: 2分

久しぶりにラウンジへ顔を出したはるきは、雅とすぎちゃんの姿を見つけると、ふと笑って言った。


「また一緒にハモりたいな。」


その一言から、この日の音楽づくりが始まる。


雅が「夏だし、スティッチの曲はどう?」と提案し、『Hawaiian Roller Coaster Ride』を歌うことに決まった。


参考にしたのは、男性二人と女性一人で歌う動画。主旋律は雅、上下のハモリをはるきとすぎちゃんが担当する。


ところが、はるきはハモリを拾うことに大苦戦。


雅やすぎちゃんが音を何度も口ずさみ、一緒に確認しながら練習を重ねるものの、思うようにはいかない。


「もう、歌ってみよう!」


そう決めて録音を始めると、不思議と少しずつ形になっていった。


失敗しては笑い、「もう一回!」「あと一回だけ!」と録り直しを繰り返す。その時間さえ、作品づくりの大切な一場面になっていた。


さらに、「せっかくだからハワイらしい雰囲気も入れたいね」という話になり、遊びに来ていた友人たちへ急遽パーカッションをお願いすることに。


手渡されたのは、ギロ、カバサ、アサラト。


ほとんど誰も触ったことのない楽器だったが、友人たちはその場で演奏方法を調べ、一つひとつ音を確かめながら挑戦していく。


軽やかに刻む音、心地よく揺れるリズム、小気味よく響くアクセント。


少しずつ音が重なるたび、三人の歌にも夏の景色が広がっていった。


完成した動画をみんなで見返すと、「いい感じじゃないですか!」と雅が嬉しそうに笑う。


演奏を手伝ってくれた友人たちも満足そうな表情を浮かべ、その笑顔を見たはるきも、そっと胸をなで下ろしていた。


音楽のあとは、気分転換に「エイゴダーケ」を囲む。


英語の歌詞に苦戦していた勢いのまま、「英語だけで伝える」というルールのゲームに挑戦すると、最初は戸惑っていた友人たちも、少しずつ知っている単語をつなぎ合わせて積極的に答え始める。


初めて会う人同士でも、「それ分かった!」「その言い方うまいね」と自然に声を掛け合い、気づけば一つの輪になっていた。


一人では完成しない歌も、一人では生まれない笑顔もある。


だからこそ、この日のラウンジには、みんなで音を重ねて作った一曲のような、穏やかで心地よい時間が流れていた。

 
 

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