8月17日の物語
今日のラウンジは、いつもと少し違って片付けから始まった。
撮影のために移動していた大量のボードゲームを、せいとが持っていた以前の写真を頼りに元へ戻していく。
「これなに……?」「こんなボドゲあったっけ?」
ホワイトボードや本はすぐに帰る場所を見つけたけれど、小さな箱になるほど記憶は曖昧になる。
「この辺だったような」と首を傾げるみずきちやささみ、友人たち。
途中で気になるゲームを見つけてルールを読み始めたり、「飽きた〜!」と休憩したり。子どもの頃の部屋の片付けみたいに、なかなか進まない時間までどこか楽しかった。
後半、せいとは皆が分かりやすいよう、こっそりゲームを棚の左右に仕分けていた。
ところが気づけば、その仕分けは跡形もなく崩壊。
唯一その優しさに気づいていた友人と、静かに悔しさを分かち合う。
やがて記憶だけでは限界が訪れ、少しずつ配置が適当になってきた頃、せいとは突然いじけたような一人エチュードを始めた。
ただし、その芝居の中には片付けのヒントがちらほら。
笑いながらその言葉を拾っていくうちに、迷子だったゲームたちも一つ、また一つと元の場所へ帰っていった。
ようやく棚が整うと、「まだ知らないゲーム、いっぱいあるね」と誰かが言った。
片付けのために触れたはずなのに、最後には「今度これやろう」がいくつも残っていた。
元通りになったラウンジには、次にみんなで遊ぶ日の小さな約束まで、きれいに並んでいた。
