8月26日の物語
脚本ウィーク三日目。
たいが、こうだい、まさきは、前日までに残された物語を受け取り、その続きを考えていた。
「面白い展開が欲しい!」
コメディ作品だと知ったこうだいの一言から、回想シーンでは登場人物に妙に壮大なバックボーンが加わっていく。
そして肝心の「転」をどうするか頭を悩ませていると、たいがが突然、
「ピータンを吐き出そう!」
その突拍子もない一言が不思議なくらい綺麗にはまり、そこからは流れるように物語が進んだ。
誰かの思いつきが、別の誰かの想像力に繋がっていく。
残すは「結」。
この物語がどこへ辿り着くのか、楽しみがまたひとつ次の日へ託された。
脚本を書き終えると、今度はうろ覚えお絵描き大会が始まった。
本来の目的は、たいがのモバイルバッテリーに最近観始めたアニメのキャラクターを描くこと。
まずは試し書き、とホワイトボードに描き始めたものの、記憶だけではだんだん限界が訪れる。
たいがからヒントをもらったり、なぜか髪だけ本人に描いてもらったり。
みんなで夢中になった結果、肝心のモバイルバッテリーへのお絵描きは完全に忘れ去られていた。
目的から逸れても、それはそれで楽しい時間になった。
最後は、まさき念願の「ひらがじゃん」。
麻雀好きの三人は意気揚々と始めたが、早々に「もうあがれるんだけどどうしよっかな〜」と余裕を見せるまさきに、「芸術点高くないとダメ!」と謎の縛りが追加される。
一方では放送できない言葉ばかり出来上がり、もう一方では長い言葉を狙いすぎて一度もあがれない。
そんなことをしているうちに、一時間はあっという間に過ぎていた。
脚本も、絵も、言葉遊びも。
何かを一緒に考えていると、寄り道までいつの間にか遊びになる。
穏やかな夜の中に、そんな時間がゆっくり積み重なっていた。
