top of page

8月2日の物語

8月3日
読了時間: 2分

ラウンジに集まったみんなが「せっかくだから体を動かそう」と声を掛け合い、最初に始まったのはジェスチャーゲームだった。


りののお題は「イカ」。頭の三角を作ったり、墨を吐く様子を表現したりするものの、なかなか伝わらない。そのたびに首をかしげる友人たちと、思わず笑ってしまうりの。


せいとの「全身全霊で書道を書く人」は、筆を振るうたびに体まで大きく揺れ、本気で書きすぎて最後にはふらふらに。友人が演じた「掃除中にアルバムを見つけて読み込んでしまう人」も、「あるある!」と全員が頷き、大きな笑いが広がった。


誰かが一生懸命表現し、誰かが想像を巡らせる。その繰り返しが、どこか子どもの頃の遊びを思い出させるような、やさしい時間だった。


そんな中、けいちゃんが披露した「ボクシング」の動きだけは驚くほど自然で美しかった。その姿を見たくぼりおは「動ける人だ」とすぐに感じ取り、その小さな発見は、このあと始まる創作へと静かにつながっていく。


その流れのまま、りのが部屋から武器を持ってきて「アクションやろう!」と声を上げる。


ラウンジはあっという間に練習場所へ姿を変え、友人からもらった「こんな要素を入れてほしい」というお題をもとに、くぼりおとけいちゃんが動きを組み立てていく。


「こんなのはどう?」


りのがアイデアを加え、せいとが自然にセリフを乗せる。


一人では思いつかない発想が重なり合い、少しずつ一本の作品になっていく様子を、友人たちも楽しそうに見守っていた。


撮影が始まると、映像を確認しながら何度もテイクを重ねる。作品が少しずつ理想に近づいていく時間は、何度経験しても胸が弾むものだった。


最後は、りのの一声で気配切りが始まる。


目を閉じ、音と気配だけを頼りに相手を探す遊びに、せいとも大はしゃぎ。静かに忍び寄るくぼりおに翻弄されたり、慎重すぎるけいちゃんの動きに笑ったり、見ている友人たちも思わず声を上げる。


やがて「私もやりたい」と輪が広がり、最後まで笑顔の絶えない勝負が続いた。


思い切り体を動かす時間も、作品を作る時間も、誰かを笑わせる時間も、全部が自然につながっている。


そんな一日が、このラウンジらしい心地よさを、またひとつ増やしてくれた。

 
 

最新記事

すべて表示
9月16日の物語

雨のせいか、この日のラウンジにはいつもよりゆっくりとした時間が流れていた。 それでも、誰かの隣には自然と誰かがいて、話し声が静かに途切れることはなかった。 ゲームにも少し飽きてきた頃、まさき、たいが、いっちーの三人はダーツを始めることに。 最初こそ点数を数えていたものの、次第に面倒になり、なぜか「最初にブルへ入れた人が負け」という男気ダーツが始まった。 真剣にブルを狙いながら「入るな!」と叫ぶ、矛

 
 
9月15日の物語

この日のラウンジは、みずきち、がくし、はるきと、遊びに来た友人たちでゆったりと始まった。 大勢で囲むような賑やかさとは少し違う。 それでも、誰かが何かを始めれば、自然とみんなの視線がそこへ集まり、気づけば笑い声が重なっている。 そんな近い距離感の夜だった。 始まりは、がくしが一昨日行われた「メロい先輩選手権」を振り返ったことから。 「そもそも、メロさとは何か」 答えを探すべく、みずきちとはるきに“

 
 
9月14日の物語

久しぶりに顔を見せてくれた友人も多く、この日のラウンジはあちこちで話が弾んでいた。 そんな中、りのと友人たちが始めたのは、おじさん構文を作るゲーム。 手札を組み合わせるたびに、絶妙に嫌な距離感のメッセージが次々と誕生する。 読み上げるたびに悲鳴が上がり、それ以上の笑い声が返ってきた。 やがて「最高の文を考えよう!」と、勝ち負けそっちのけで全員の知恵を集め始める。 そして完成したのが、 「オジサンサ

 
 
bottom of page