8月2日の物語
ラウンジに集まったみんなが「せっかくだから体を動かそう」と声を掛け合い、最初に始まったのはジェスチャーゲームだった。
りののお題は「イカ」。頭の三角を作ったり、墨を吐く様子を表現したりするものの、なかなか伝わらない。そのたびに首をかしげる友人たちと、思わず笑ってしまうりの。
せいとの「全身全霊で書道を書く人」は、筆を振るうたびに体まで大きく揺れ、本気で書きすぎて最後にはふらふらに。友人が演じた「掃除中にアルバムを見つけて読み込んでしまう人」も、「あるある!」と全員が頷き、大きな笑いが広がった。
誰かが一生懸命表現し、誰かが想像を巡らせる。その繰り返しが、どこか子どもの頃の遊びを思い出させるような、やさしい時間だった。
そんな中、けいちゃんが披露した「ボクシング」の動きだけは驚くほど自然で美しかった。その姿を見たくぼりおは「動ける人だ」とすぐに感じ取り、その小さな発見は、このあと始まる創作へと静かにつながっていく。
その流れのまま、りのが部屋から武器を持ってきて「アクションやろう!」と声を上げる。
ラウンジはあっという間に練習場所へ姿を変え、友人からもらった「こんな要素を入れてほしい」というお題をもとに、くぼりおとけいちゃんが動きを組み立てていく。
「こんなのはどう?」
りのがアイデアを加え、せいとが自然にセリフを乗せる。
一人では思いつかない発想が重なり合い、少しずつ一本の作品になっていく様子を、友人たちも楽しそうに見守っていた。
撮影が始まると、映像を確認しながら何度もテイクを重ねる。作品が少しずつ理想に近づいていく時間は、何度経験しても胸が弾むものだった。
最後は、りのの一声で気配切りが始まる。
目を閉じ、音と気配だけを頼りに相手を探す遊びに、せいとも大はしゃぎ。静かに忍び寄るくぼりおに翻弄されたり、慎重すぎるけいちゃんの動きに笑ったり、見ている友人たちも思わず声を上げる。
やがて「私もやりたい」と輪が広がり、最後まで笑顔の絶えない勝負が続いた。
思い切り体を動かす時間も、作品を作る時間も、誰かを笑わせる時間も、全部が自然につながっている。
そんな一日が、このラウンジらしい心地よさを、またひとつ増やしてくれた。
