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8月6日の物語

8月7日
読了時間: 2分

ラウンジには、その日に観てきたものや、最近好きなものが自然と集まってくる。


この日は、すぎちゃんとれみーが『ちいかわ 人魚の島のひみつ』を観てきたばかりということもあり、気づけば話題はちいかわ一色になっていた。


映画はまだ観ていない雅も、漫画や作者・ナガノさんの作品には詳しく、キャラクター同士の関係や世界観を語り始める。


「実はね……」


そんな話に耳を傾けていた友人へ、「ちいかわって、こんな作品なんだよ」と三人で魅力を伝えていくうちに、小さな布教会のような時間になっていた。


やがて、すぎちゃんがエンディング曲の「ひとりごつ」を鼻歌で歌い始めると、雅はそっとギターを手に取り、れみーは自然とハモリを重ねる。


好きなものを語る時間は、いつの間にか音楽へと姿を変え、ラウンジには穏やかな音色が流れていた。


その余韻のまま、れみーが「楽器を使ったゲームをやろう!」とピアノを指さす。


以前ラウンジでも遊んだ、上から流れてくる音符に合わせて弾くピアノゲーム。


デモンストレーションで流した『エレクトリカルパレード』はあまりにも難しく、みんなで思わず苦笑い。


それでも何曲か挑戦するうちに、れみーは『輝く未来』を両手で弾けるようになり、雅もギターで伴奏を合わせ始める。


歌声も重なり、小さなセッションが自然と生まれていた。


一人で弾く楽しさもあるけれど、誰かと音を重ねる時間には、それとは違うあたたかさがあった。


夜の終わりには、「今日はこの曲を歌おう」と『When She Loved Me』の録音に挑戦する。


難しいハモリに雅が苦戦すると、すぎちゃんが音を取り、れみーが「いい感じ!」と背中を押す。


「いつも同じ場所だから、今日は玄関で撮ってみよう。」


友人がカメラを構え、新しい場所で録音が始まった。


出来上がった動画をみんなで見返すと、「バズるといいなあ」と笑うれみーに、友人は「それより、この画角がシュールだよ」と一言。


その言葉にみんなで吹き出しながらも、「いい作品になったね」と満足そうに頷き合う。


好きな作品を語り、音を重ね、笑い合う。


木曜日らしい穏やかな時間は、今日もゆっくりとラウンジを満たしていた。

 
 

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