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9月1日の物語

9月2日
読了時間: 2分

更新日:9月5日

久しぶりに顔を合わせる住民たちと、いつもの友人たち。

近況を話しながら穏やかに過ごしていると、けんじがボードゲームの棚を眺めて言った。


「やったことないゲームをやりたい」


そこで見つけたのが「ザ・ゲーム」。

ルールを読んだけんじの「みんなでできそうだからやろう!」の一声で、友人たちも交えて挑戦することになった。


数字を明言できないまま、協力してカードを並べていく。


「ここら辺のカード持ってるから並べないで!」

「ごめん、これしかない!」


曖昧な言葉から互いの手札を想像しながら進めるものの、けんじはどうにも手札に恵まれず、苦しいカードを出すこともしばしば。

そんな窮地で、みずきちが声を上げた。


「ここ救える! 助けられる!」


何度も絶妙な一手でみんなを助ける姿に、いつしか呼び名は「メシア」に。

数字を並べていただけのはずが、妙な信仰まで生まれていた。


やがて、かりんも帰宅。

話題は、シェアハウスで流行り始めているスマホゲーム「ドゥームズデイ」へ移っていった。


話を聞いていた友人も、その場でゲームをダウンロード。

登録方法や座標の移動をみんなで相談しながら、少しずつ同じ世界へ入っていく。


けんじが「誰かの同盟に入ろうかな〜」と言えば、「私の同盟に!」と立候補が続出。

住民みんなで今後ゲーム配信もしようと盛り上がった。


ゾンビとの戦いや基地の強化だけでなく色々な作業があるらしく、れみーからは突然、

「トマトが足りない〜」

という声も聞こえてきて、みんなで笑った。


久しぶりに会った人とは近況を話し、いつもの友人とはまた新しい遊びを見つける。

そして今日初めて同じゲームを始めた誰かとは、明日からラウンジの外でも同じ世界を冒険していく。


ラウンジで過ごす夜が終わっても、そこで繋がった時間は終わらない。

それぞれが帰ったあとにも、今日始まった小さな冒険だけは、まだ静かに続いていく。

 
 

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