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9月7日の物語

9月8日
読了時間: 2分

一週間が始まったばかりの月曜日。

けれど、この日のラウンジには週の始まりらしい慌ただしさよりも、学校が終わったあと、なんとなく友達のところへ集まってきたような空気が流れていた。


最近仲間入りした「Kluster DUO」を見つけたうめしゅーが、声を上げる。


「テレビで見たことあるやつだ!」


友人たちにも知っている人が多く、そのままみんなで遊んでみることに。

輪の中へ磁石を置いていくだけなのに、数が増えるほど置き場所は狭くなる。

そっと近づけただけで周りの磁石がゆらゆらと動けば、全員で息を呑む。


そして次の瞬間、勢いよく磁石同士がくっつくと、一斉に悲鳴。その声はすぐに笑いへ変わった。


ひとしきり遊んだあとは、住民たちの間で流行っている「ドゥームズデイ」の話へ。


対抗戦で勝つため、うめしゅーはまだ始めていない友人に遊び方を教え、せいとも「同盟入らない?」と仲間を増やしていく。

普段は誰かと争うことが得意ではないせいとも、今回ばかりは少し本気だ。


対抗戦には参加していないけんじは、頑張るみんなへ強い念を送り、ラウンジに降りてきていたくぼりおは、なかなか戦力が上がらないことをうめしゅーとせいとにいじられる。


誰の同盟に入るとか、どうすれば強くなれるとか。そんな話で盛り上がる様子は、放課後に流行りのゲームを持ち寄っていた頃と、どこか似ていた。


そんな中、うめしゅーが突然、


「俺は今から黙る!」


と宣言した。


さっきまでみんなと騒いでいたのに、今度は一人でノートへ向かい、黙々とペンを走らせる。


しばらくして「できた!」と顔を上げ、友人たちへ舞台のチラシを配り始めた。

そこには、今回の公演のために考えた新しいサイン。


公演ごとにサインを変えるのは大変じゃないかと聞かれても、「考えるの好きなんだ」と答える。

その手元のノートには、何度も書いて、悩んで、また書いた跡がびっしりと残っていた。


ゲームをしている人がいて、その話を眺めている人がいて、少し離れれば自分のやりたいことに夢中になっている人がいる。


月曜日なのに、もう少しだけ帰りたくなくて、くだらない話をしながら寄り道しているような時間。


大人になっても、放課後はなくならない。

名前を変えて、こういう場所にそっと残っているのかもしれない。

 
 

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